会長就任挨拶
柔道整復師を取り巻く環境は、たいへん厳しい状況のなか、内外の「改革」に加えて、将来への「明るい希望」と「展望」が必要であり、その実現に向って全力を注ぐ覚悟であります。
制度面で不十分な存在である柔道整復師は、これからの時代に対応できるしっかりとした制度を築くため、確固たる基礎作りに励み、基盤の強化 を図ることが最も重要であります。そして(社)日本柔道整復師会の組織は、全国会員に支えられて成り立っているものであり,会員が一体となって精進努力をしなければなりませんし 、特に私を含めて役員という立場にある者は、如何に会員各位のために役割を果すかが与えられた使命であると肝に銘じなければなりません。
会務運営にあたっては、公正、公明で民主的であることを基本理念として、次の事柄を柱に事業を推進していきたいと考えております。
@柔道整復学(非観血的治療学)の確立を目指す。
AWHO(世界保健機関)における伝統医学部門へ紹介されたことを踏まえ、柔道整復師固有の理論や手技療法を世界に発信していきたい。
B卆後研修制度について、(財)柔道整復研修試験財団と協同で実現させたい。
Cグローバル社会での対応には、専門分野の研鑽に加え、幅広い知識と高い見識が必要であり、そのため生涯学習の充実と拡大を図りたい。
D国民皆保険制度維持のため、医療保険制度改革が進められていますが、療養費受領委任払いの堅持と拡充に尽力する。
E介護保険制度へ参入の現状を把握することにより将来の方向性を見出す。
F会務運営には組織上のルールを守り、責任を自覚したうえで効率的な企画運営を行い、経費節減をする。
G顧問各位、関係官庁、関係諸団体等との連携強化に努める。
H柔道整復師全体の連携統合に力を尽くす。
II.S.M(Information Strategy Meeting=情報戦略会議)を発足し、実施計画、検討課題、危機対策、情報処理等の準備対応を図ると同時に、組織における各部、各委員会と連絡を密にし、速やかに対処する。また 、この会議には必要に応じメンバーのみならず、テーマに基き有識者や会員皆様のご意見やご指導を受けるという方法をとりたいと考えています。
何卒、会員各位のご指導、ご協力をよろしくお願い申しあげます。
平成15年7月吉日
社団法人 日本柔道整復師会
会 長 茂住 延壯