会長挨拶
公益社団法人 日本柔道整復師会
会長 長尾 淳彦
この度、令和5年度の通常総会において、日本柔道整復師会の第二十一代会長に就任いたしました長尾淳彦です。
柔道整復師は、長い歴史の中で日本伝統医療として「ほねつぎ」を業とし、国民の皆様から深い信用と信頼を得てきました。さらに、柔道整復術は大正9年に国から公認を受け、100年以上の歴史を積み重ねてこられましたことに対し関係各位の皆様に心から感謝申し上げます。
私たち柔道整復師は、地域医療の発展と国民の健康に貢献する使命を担っています。地域医療は、地域の方々の健康に直結する極めて重要な役目です。私たちの専門知識と伝統医療技術を通じて、予防医療や健康維持・増進に貢献することが求められています。
私が掲げる第1の目標は、患者さんである国民からの「信頼と協調」です。
柔道整復師は初検から治癒に至るまで、ほとんど一人の施術者が患者さんと対面で治療にあたり、患者さんの持つ様々な背景因子にも適切に対応してきました。そして、症状の変化や治癒に至る過程で、その人に合った治療方法を選択して対処してきました。こうした理由から、昔から患者さんがこの先生なら身を任せられるという安心感から信頼を得てきました。
しかし、現在、接骨院・整骨院がどういったことを行ってくれるところで、柔道整復師はどういう職業なのかということについて、患者さんである国民にはまだまだ理解されていないように感じます。保険者や行政の方々も私たちの業界に対する理解はまだまだ進んでいないのが現状です。
だからこそ、今、「柔道整復師はこうしたことができます」「接骨院・整骨院ではこのような治療を治療計画に沿って進めます」「保険はこういう時に利用できます」ということを、柔道整復師側から適切に皆様に伝えることを心がけていきたいと思います。
皆様のご支援と協力を得ながら、柔道整復師業界の一層の発展に尽力してまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。