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平成20年3月21日〜26日モンゴルにおいて日本伝統治療普及事業の一環として事業活動がありました。今回同行されたウェーブ産経、塩塚氏の紀行記事を掲載いたします。
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モンゴル辺境の旅 ウェーブ産経推進本部長 塩塚 保
あれは、寒い冬の夜だった。 平成20年2月7日(木)午後6時30分から、わたしたちは東京・根津の小料理屋「根津くらぶ」で一杯やっていた。 日本柔道整復師会副会長、工藤鉄男さんと東京都柔道接骨師会事業部長、亀山実さん、それにわたしの3人だ。工藤さんは、津軽生まれの豪快な男だ。それなのに、酒は飲めない。一方、亀山さんは酒豪だ。とっくりにたっぷり入った熱い酒は、もっぱら、わたしと亀山さんが飲んでいる。
日本柔道整復師会はモンゴルで、日本の伝統的治療法を実技指導している。 モンゴルは遊牧の国だ。落馬して骨折や脱臼する事故が多い。首都ウランバートルなど都市には医療施設が整っているが、地方では満足な治療を受けることができない。 柔道整復師は、日本の伝統治療法である柔道の活法を駆使し、患者を治療する。 高度な医療施設や器具を必要としない。モンゴルの地方でも入手できる包帯、針金、ビニール袋などを使って対応する。とても有効的だ。
「3月にモンゴルへ行きます。どうです。塩塚さん、同行しませんか」と工藤さんが誘う。 モンゴルか。心が動く。わたしは世界の国々を旅している。行ってみたい国でまだ、足を踏み入れていないのは、スペイン、ペルー、そしてモンゴルである。いい機会ではないか。
「ただし、安全は保証できませんよ」工藤さんは、にっこり笑って恐ろしいことをいう。 モンゴルの国内航空機は世界で2番目に危険という。国連本部は、国連職員に対してモンゴルの国内航空機への搭乗自粛を通達しているそうだ。 また、地方では道路事情が悪い。ロシア製ジープで、草原や荒野をぶっ飛ばす。当然、事故も多い。快適な宿泊施設はない。おそらくシャワーも水洗トイレもないだろう。食事は羊肉の一点張りだ。
「それでもなお、モンゴルは魅力的です。一度行ったらやみつきになりますよ」
わたしは覚悟を決めた。 「わかりました。いっしょに行きましょう」〜〜〜(続きはPDFをご覧ください)
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