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労働局に協力し労災新規指名説明会を初開催
愛知県労働局労災補償課では、定期的に新規開業者に対して労災保険の給付に関する説明会を実施してきたが、その出席者は決して多くなく、労災保険に対する充分な知識がない柔道整復師が増えているという。 一方本会では、新入会員の保険指導の一環で、労働局に代わって労災指定番号証書を渡し労災保険の概要や具体的な申請書の書き方を説明している。 愛知県労災保険療養費審査委員会に審査委員として赴いている本会役員が、労働局が憂慮している話を聞き協力を申し出た。労働局内部での検討と本会との調整により、労働局の実施計画に基づき、労災補償課と本会との労災新規指名説明会が正式に開催されることになった。 6月7日(水)午後1時30分から3時過ぎまで、その第1回の説明会が、会員5名と会員外の4月・5月の新規指名者10名の計15名が本会講堂に集まり開催された。 労災補償課から課長と労災給付調査官が来館、本会より森川伸治会長・長谷川貴一副会長・山口雅彦保険部長が運営にあたった。 はじめに課長が、「この説明会は公益社団法人愛知県柔道整復師会の協力により運営している。整復師会の方々には当行政が任命した審査委員として審査に協力いただいている。昨今の新聞紙上では給付をめぐり一部で不正があったとする報道が繰り返されており、行政に適正給付が求められている。説明会を契機に算定基準を遵守した請求を心がけていただきたい」と開講の挨拶をされた。 第1講は「労災保険給付の概要」と題して調査官が、労災保険制度の目的や給付の対象者、治癒・症状固定の解釈を含む療養の期間などについて説明された。 第2講は「労災柔道整復算定基準の概要等」と題して、森川会長がスライドを提示しながら、算定できる料金項目や医科からの転院の扱い、請求書の記載例などを詳述し、負傷原因と負傷名の不整合や多部位請求、漫然とした施術に対する注意喚起をしたのち、柔道整復師の質とモラルが低下しているので、算定基準を充分理解し正しい施術と正しい請求を心がけてほしいと結んだ。 労働局に協力して開催された今回の説明会のような、行政と社団が協働で行なうイベントは全国でも極めて珍しい事例であると聞く。社団内のチェックを経て提出される会員請求書の過誤が少ないことや、審査委員としての役員の姿勢が評価され高い信頼を得ていることが、今回の説明会の実現につながっている。 説明会は1年に4回程度開催していく予定で、今後は未受講者にも毎回案内文書を送り労災の適正請求を可能な限り周知していく方針である。また会員外に本会を知ってもらうことで入会促進・組織強化につながることも期待している。 (副会長 長谷川貴一)
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